都心から日帰り旅行で行ける涼しい観光地

夏には猛暑の都会を離れてリフレッシュしたいと思っても、北欧や北海道のような涼しいエリアに泊まりで行く余裕のない場合が少なくありません。涼しさを求めて都会を脱出したくても日帰りしかできない場合、どこへ行ったら良いのでしょうか?都心から日帰りで行けて、なおかつ涼しさを楽しめる地域について、5箇所を紹介しましょう。


様々な避暑地を擁する八ヶ岳山麓

都心から車や電車で2時間もかからずに行ける避暑地として、八ヶ岳山麓が挙げられます。八ヶ岳山麓は、中央高速道路が空いていれば、1時間半ほどで到達することも不可能ではありません。八ヶ岳山麓には、清里や野辺山を始め、大泉や原村など標高1000メートル以上の高原が山梨県と長野県をまたいで広がっています。

このような高原地帯では、牧場の周辺にリゾート地が発達しており、夏季は都会からの観光客が絶えることがありません。特に、JR最高地点のある野辺山高原は、標高1300メートルを超え、夏でもエアコンが必要ないほどです。

野辺山の他にも、八ヶ岳横断道路に近い地域は夏も涼しくて、大泉高原や富士見高原一帯を始めとして避暑用の別荘地が開発されています。清泉寮で有名な清里は、美し森から更に登った場所にサンアルピナスキー場があり、夏でもリフトが動いていて涼しい山頂まで運んでくれます。

日頃仕事に忙しいビジネスマンも、八ヶ岳山麓なら日帰りで避暑を楽しむことができるでしょう。中央線の特急列車を利用すれば、座席で眠りながら長坂駅や小淵沢駅など避暑地への入り口に到達できます。中央線の駅からレンタカーを借りて高原地帯を巡ると、1日で避暑地を満喫することが可能です。

八ヶ岳山麓は温泉地もあり、レンタカーがあれば気軽に日帰り入浴を楽しめます。都会では買えないような低価格で高原野菜を購入できる市場などもあるので、お土産に新鮮な野菜を買って行くことも楽しみの1つと言えるでしょう。

富士五湖周辺

富士山の周辺には、本栖湖や河口湖を始め、精進湖や西湖から山中湖まで有名な富士五湖があります。この辺りも夏の避暑地として別荘群が並んでいることが知られています。中でも山中湖は標高1000メートル程の高地にあり、夏でも比較的涼しく過ごせます。

山中湖でも、日中陽射しを浴びると暑さから逃れることはできませんが、早朝や夕方はヒンヤリとした涼しさに癒やされます。夏の山中湖はスポーツのメッカとなり、ラグビーやテニスなどのチームが合宿に訪れて、涼しい空気の中快適に練習を行っています。

最も広い面積の河口湖は、山中湖ほど標高が高くないため湖周辺はそれほど涼しいとは言えませんが、河口湖から精進湖方面に繋がる道路沿いに風穴や氷穴と言われる洞窟があり、夏でも洞窟の中は涼しさを感じることができます。

また、精進湖の周辺には洞窟の他に白糸の滝など有名な滝もあって、訪れた観光客はマイナスイオンのシャワーを浴びて、しばしの冷気に夏を忘れることができるでしょう。都心からでも中央高速道路を経由して富士五湖道路を走れば、2時間程度で河口湖周辺に到達できます。

電車でも河口湖駅まで乗って行けるため、アクセスが便利で日帰りも十分可能なのです。

箱根山頂付近

神奈川県の箱根にも、日帰りで楽しめる避暑地があります。箱根までは小田急ロマンスカーという私鉄の特急列車が充実しており、アクセスが非常に便利です。箱根には広大な芦ノ湖があり、湖畔に佇めば涼しさを感じられる日もあるでしょう。

箱根湯本からは更に強羅温泉まで箱根登山鉄道に乗って、標高の高い温泉地を訪れることもできます。日帰り温泉を楽しんだ後、温泉饅頭などのお土産を物色してから帰りのロマンスカーに乗っても夕方には都心の自宅に帰着できるでしょう。

ヒンヤリとした空気に包まれた箱根山の山頂まで車で行くこともできますが、山頂まで至る道路は霧が出やすく急なカーブが多いので、運転に注意しましょう。

蓼科山麓の避暑地

八ヶ岳から北へ30キロほど足を延ばせば、標高1600メートル近い蓼科の避暑地に行けます。この地帯は昼間でも木陰なら長袖が必要なほど夏の空気が冷たく感じられるでしょう。

中央高速道路を使用するなら、諏訪南インターチェンジで降りてビーナスラインを辿れば蓼科に行けます。中央線の特急列車に乗ると、茅野という駅で降りてバスやレンタカーを利用することになります。蓼科山には夏も稼働するロープウェイがあり、山頂付近の冷気を楽しめるでしょう。

この辺り一帯も温泉地で、日帰り入浴ができる源泉かけ流しの湯処がたくさんあります。夏の涼しい風に当たりながら露天風呂で汗を流すのも一興だと言えます。


八千穂高原から麦草峠へ

野辺山から足を延ばして松原湖駅から小海方面へ車を走らせると、白樺林の美しい八千穂高原に到達します。松原湖周辺はまだ標高が低くて真夏は暑い時期もありますが、八千穂高原から小海リエックスという大きなホテル周辺に至ると夏の日中でも十分涼しさを感じられるでしょう。

小海リエックス周辺には夏の美しい花が咲き乱れる湿地帯が散在していて、見る者の目を飽きさせません。小海リエックスから白樺林の中をさらに北上すると、白駒池で有名な麦草峠に達します。小海リエックスのレストランは閉まっていることありますが、麦草峠に至る道の途中にはソフトクリームや簡単な軽食を提供する店もあり、夏場は観光客で混んでいます。

麦草峠には麦草ヒュッテという三角屋根の宿泊施設があり、日帰り客も珈琲や軽食を楽しむことができます。麦草ヒュッテからは湿地帯を登る遊歩道も整備されており、夏の高原植物を楽しみながら短時間のハイキングをすることも可能です。

麦草ヒュッテ前と白駒池入り口前には駐車場があり、車で来てもパーキングエリアに困ることはありません。ただし、お盆などの混む時期は、駐車場が満車になることもあるので注意しましょう。麦草峠は八ヶ岳南麓から50キロほど離れていますが、道路に信号が少なく野辺山から30分程で到達できるため、日帰りでも十分楽しめるでしょう。

ゆとりを持って日帰りで避暑地に行くなら、片道200キロ以内がおすすめ

都心からでも、早朝に出て夕方遅く帰宅するつもりなら、片道200キロ程度に達しても標高の高い麦草峠や蓼科山など比較的遠距離の避暑地がおすすめです。

ゆとりを持った日帰り旅行で、現地でもゆっくり涼しさを楽しみたいなら、八ヶ岳山麓の野辺山や清里周辺が良いでしょう。

洞窟や山頂などピンポイントで冷気を味わうだけで十分なら、富士五湖や箱根がアクセス良く便利だと言えるでしょう。

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